完璧な彼は、溺愛ダーリン

「毎日様々なプログラムがありまして、詳しくは同封する資料に書いてありますのでご覧になってください。
ヨガや、簡単なステップとか有料のプログラムもあるので、興味があればお気軽にお問い合わせくださいね」


説明しながら私はお客さんを連れてスタジオを案内する。
中では今やっているプログラムをこなす会員さん。

それにお客さんは興味深そうに頷いていた。


トレーニングルーム、プールなどを順番に説明していきぐるっと館内を一周し終えて受付へと戻った。
それから、入会についてなどの流れを話ししてから入会の資料を手渡す。


質問はないようだったから、案内を手にしたお客さんは頭を下げて帰って行った。
それに私も頭を下げる。


そのお客さんがエレベーターに乗り込み、扉が閉まるとすぐさま栞が近寄って来る。
きっと結果報告だろう。


「ね、聞いて、聞いて」

「言ったの?」

「そう!言ったの!したら、出かけてくれるって!」

「え?」


今、なんて?


栞が嘘を吐いている様子はない。興奮冷めやらぬ感じだ。
はしゃぎながら私の肩を揺さぶる。
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