強引部長の独占ジェラシー
肩ポンポンと叩いて声をかけるけど起き上がる様子はない。
どうしよう。
絶対さっきの強いお酒のせいだよね……。
私のせいだ。
もう、つくづく自分は不甲斐ないと思う。
とりあえず、責任持って部長を家まで送らなくては……!
「部長、もう帰りましょう」
そう思って再び、部長の肩をポンポン叩くと彼は顔を上げ酔った時、特有のとろんとした目で言った。
「嫌だ……帰らん。」
「っ……。」
ドキン。
またわずかに心臓が鳴る。
可愛いけど、可愛いけど!レアだけどっ!
今はそんな事で気持ちを動かしている場合じゃない。
「ダメです、部長もう酔ってますよね?」
「酔ってない」
ふわっとした声でそんなことを言う部長。
当然だけど、いつもの迫力はまるで無い。
「とりあえず、出ますよ」
私はタクシーを呼んでもらいお会計を済ませると、部長の肩を支えながら店の外に出ようとした。
その時。
「純夏。」
ーーっ。
部長は突然、甘くて低い声で私の名前を呼んできた。
好きだと言ってしまう感情を必死に抑えてるっていうのにこの人は……。何度も何度も私の心を掴んではぐらぐらと動かし過ぎだ。
「名前はそう言ったな」
「あ、はい……」