強引部長の独占ジェラシー
出来るだけ歩くことに集中してタクシーの前まで行くと。
「いい名だな……」
今度は優しい表情でそんなことを言ってきた。
「もう~~」
カッコイイ顔と優しい顔。
それでいて、酔った部長には色気があるってもう限界だ。
「部長、タクシー乗りますよ」
やっとの事で来ていたタクシーに乗り込むと私は、酔っぱらっている部長からなんとか住所を聞き出して部長の家まで向かった。
車を走らせること20分。
タクシーが車を止めたのは、高層マンションの前だった。
さすが部長……いいところ住んでるな。
なんて、そんなことを考えながら部長の言う【305】まで足を運ぶ。
家の目の前まで着いて、部長に声をかけると。
「部長ー!着きましたよ!とりあえず、家のカギ開けて下さい」
「ん……」
部長は赤い顔をしたままポケットの中を探り鍵を開けた。
家の中に部長を入れたらすぐ帰ろうと思っていたのに……カギを開けるや否や部長は私の手をぐいっと引き、家の中に入っていった。
「きゃあっ!ぶ、部長……!い、家の中はさすがに……」
もし、部長の部屋に入ったなんて女子社員バレたら後でなんて言われるか……。