強引部長の独占ジェラシー
「帰るなよ、茶くらい入れる」
そう言って、私の手を引っ張っていく部長に、ちょっとどこ行くんですかって問いただしても意味は無かった。
こうして連れて来られた場所はキッチンでもなくリビングでもなく寝室で。
部長の香りに包まれていたその部屋は私が入ってはいけない場所であることを実感させた。
「ちょ……寝室はさすがにまずいです!」
焦り出す私をポイっと投げ入れ、肝心な自分はベットに横にながらネクタイを緩める。
ワイシャツがシワになりますよ、なんて言っても今は聞かないだろう。
とりあえず水を持ってこよう。
寝室を出て、キッチンに向かい、蛇口をひねって水を汲むくと寝室に戻り、ベッドの横にある机に水を置いてあげた。
「部長、平気ですか?これ、水飲んで下さいね」
しばらく様子を見ながら声をかけるけど、部長からの応答はない。
やっぱりあのお酒、相当強かったのかもしれない。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
あの時、私がお酒を飲もうとしなければ……。
すると、部長は横たわっていた身体をくるりとこっちに向けて言った。
「なぁ、川島。今日は付き合ってくれてありがとな」
「そんな……こちらこそ私のワガママに付き合って下さって嬉しかったです」