守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
「……なあ海咲」

「え?」


真剣な声が響き渡ったと思ったら不敵な笑顔が向けられた。


「今日のシフト変わってくれ!」

「……はぁ!?」


何を言われるかと思ったら……。
またいつもの事だった。

でも今日は変わる訳にはいかない。
そう思い首を横に振る。


「駄目です」

「イイだろう!? いつも変わってくれるじゃねぇか!」

「今日は予定があるってチーフも知ってるじゃないですか!」

「……頼む! な?」


チーフは懇願する様に私を見つめている。
だけど、私だって引く訳にもいかなかった。


「今日は約束があるから駄目です!!」

「っ……山瀬さんとの約束がそんなに大事かよ!!」

「ち……チーフ……?」


怒鳴り声が静かに消えていった。
滅多に怒鳴る事がないチーフは、苦しそうに顔を歪めている。
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