守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
「海咲……仕込みは済ましとくからお前は19時位からでいいぞ。
2時間くらい水沢1人でも回せるだろう?」

「……大丈夫っす」

「じゃあ、決まりだ。お前は山瀬さんと楽しんで来い」

「……お気遣いすみません。でも大丈夫です。早く帰ってきますから」


大将の優しさは嬉しいけど、素直に受け止められなかった。
無理やり作った笑顔のまま私は2人を見つめて頭を下げる。


「じゃあ、行ってきますね!」

「ああ!」

「……気を付けろよ」


大将とチーフに見送られてリビングを後にする。

後ろから突き刺さる2つの視線には気付いていたが怖くて振り返ることが出来なかった。
視線から逃れる様に早足で階段を駆け下りた。
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