守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
「あ、あははは……! ミサキさんって本当に小悪魔です……ね」

「そ、そんなことは……ただ私は思ったことを言っただけで……」


焦りながらも言葉を返すが、どんどん自分の首を絞めていっている気がするのは気のせいなんかではない。

私ってば何を言って……。

そう思うけど、その気持ちを否定する気にはなれなかった。

だって……。

何かが胸に広がりそうになった時、そえは山瀨さんのタメ息によって消えていく。


「本当に小悪魔だ……。でも……そんな君が好きなんですけどね」

「っー……」


言葉にならない叫び。
胸に広がる暖かさ。

何も言えず黙っていれば、山瀨さんはからかうように頬を緩めた。


「顔……真っ赤ですね」

「み、見ないでください……」


今度は私が顔を逸らす番だった。
そんな私を山瀨さんは優しく笑っていた。
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