守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
***


それから私たちはショッピングモールで買い物したり、ご飯を食べたりと楽しい時間を過ごした。

そうこうしているうちに時間はあっという間に過ぎて……。
お店が閉店している頃になっていた。


「……そろそろ帰りますか?」

「……そう……ですね……」


流石に帰らないと明日に支障をきたす、そう思って言ったのだが……。
山瀨さんの寂しそうな顔を見ると……もっと一緒にいたい……そう思ってしまう。


「あの……やっぱり……もう少し……」


そう言いかけた時

彼の顔は一気に明るく変わっていく。


「俺たち……一緒に住む……んですよね……?」

「え、ええ……」

「じゃあ……ずっと一緒ってことですね!」

「……」


何を今更言っているのだろう。
そう呆れたいけど……。

私も気が付かなかった。


「そうですね……仕事でも……プライベートも……一緒……ですね」


言葉に出すと照れ臭いけれど……。
でも嫌じゃない。

寧ろ嬉しいかも……。
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