千日紅の咲く庭で

「岳、杉浦さん、じゃなくって花梨さん。この度はおめでとうございます。今日はしっかりお二人をサポートさせて頂きます」


愛くるしい笑顔を浮かべた目の前のスタッフは、以前コインランドリーで出会った小雪ちゃんだった。

思いがけない小雪ちゃんの登場に私は少し面食らってしまう。

「小雪、今日はよろしくな」

「ちょっと、どういうこと？」

私の動揺なんて気にも留めていない様子の岳は小雪ちゃんに呑気な顔して、小さく頭なんて下げているものだから私はそんな岳を小さく肘で小突きながら、耳元で囁くように尋ねる。

「小雪の仕事、ウエディングプランナーなんだよ。今回の件、いろいろ相談してたんだ」


岳の言葉に、私は岳と小雪ちゃんを交互に見ると、小雪ちゃんは可笑しそうに肩を震わせた。