千日紅の咲く庭で
「それでは最後に、誓いのキスを」

ようやく拍手が鳴りやんだタイミングで、先生に近いのキスを促された岳が私に一歩近づいた。

先ほどの優しい笑顔を浮かべたままの岳から、私は未だに目が離せないでいる。


「絶対大事にするから、ずっと俺だけを見てろよ、花梨」
見つめあった岳が私の瞳を射抜くようにして、小さく呟く。

「私にとって、唯一の恋の相手は岳だって思うよ。きっとこれからもずっと、そうなんだって思ってる」

岳は私の言葉を聞いて、満足そうな笑顔を見せた。


「幸せになろうな、絶対」

「うん」
私が岳の言葉に小さく頷くと、暖かな岳の唇が私の唇にそっと触れた。

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