千日紅の咲く庭で
◆◆

あの日からちょうど1週間。

長かったような気もすれば、慌ただしくてあっという間に過ぎたような不思議な時間の中で過ごした1週間だった気がする。



今日は朝からお母さんの初七日を簡単に済ませた。


初七日のしきたりだとか、執り行い方だとか全く知識のない私に丁寧に教えてくれたのは、やっぱり美知おばさんだった。


県外に住む疎遠の親戚の参加はなくて、結局参列してくれたのは美知おばさんと、お母さんと親交があった友人や職場の人が数名。それから、細身のスーツをしっかりと着こなした岳だった。


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