千日紅の咲く庭で
「花梨ちゃん大変だったわね。大丈夫?少し落ち着いた?」

「この間より少し痩せたんじゃないの?」


法事の後に準備した食事を皆で囲みながら、私は参列してくれた1人1人に挨拶して廻る。


参列してくれたお母さんのお友達は、お母さんと同年代ばかりで、自分ではすっかり大人になったと思っている私を子供扱いして心配してくれる。


それがとても有難かったり、ちょっとだけ気恥ずかしささえも感じてしまう。


「なんか、お腹空かなくて。食欲ないんですよね。でも、大丈夫です」

無理やり口角を上げて笑って見せた私に、みんなも少しほっとした表情を見せてくれる。



そんな様子を遠くから見守っていてくれる岳と美知おばさんを除いて――。


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