千日紅の咲く庭で
美知おばさんだって、あんなに仲良しだった親友を失ったのだ。

辛くないはずがない。

それでも、いつもと同じように、いつもと変わらない笑顔を浮かべている。



美知おばさんだって、私と同じような気持ちなんだ。
そう思えると、ほんの少し心強い気分さえ覚えた。

お母さんが居なくなっても、いつものように時間が流れていって、手続きのほとんどが終わってしまい、少しずつ日常生活に戻りつつあるのを感じていた。


それでもやっぱりお母さんの姿をどこかで探してしまっている私は、お母さんが少し長めの旅行にでも出かけているんだろうという考えさえ浮かんできてしまっていた。

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