千日紅の咲く庭で
「あいつら、俺をおじさん呼ばわりするくせに、扱いはおもちゃだからな。」

身が持たねぇよ、と嘆くように喋る岳の横顔は、やっぱりどこか楽しそうに笑ってる。



「岳の精神年齢、諒くんと同じぐらいなんじゃないの?」

「俺の精神年齢が諒と同じなら、花梨はそれ以下だな。諒の方が落ち着いてる」



私が岳をからかうと、岳は肩を震わせながら反撃してくる。諒くんの話をする岳はやっぱり少年のように楽しそうに笑っている。


岳って子供好きなんだな、良いパパになりそうだもんね岳は。


岳の楽しそうな横顔を見ながら、私は岳がパパになった姿を思い浮かべ、目を離せなくなってしまっていた。


< 79 / 281 >

この作品をシェア

pagetop