お姫様とお嬢様
知り合いのお偉い方に頭をさげたり話したり…。



愛芽はただニコニコして俺の横に立ってた。



「愛芽、何か飲む?」

「アルコールなしでお願いします。」



愛芽も物静かな彼女を演じてくれてる…。



わかってんじゃん…。



「あっ、日向オーナーだ…。」

「本気マジで修羅場は勘弁ね…。」

「了解。」



ゆっくりと愛芽父に近付いた。



やっぱり貫禄ある…。



「日向オーナー?」

「あっ、君は確か…愛芽…。」

「ご無沙汰してます。」

「何で…娘がここに?」

「お付き合いさせていただいてます。」

「ウソ…。」

「大変失礼かとは思ったんですが仕事が立て込んでまして挨拶が遅れてしまって申し訳ありません。」



何も話さなくなったオーナー…。



押しだ押し。



「娘とはどこで…。」

「先日ポスターを依頼した時です。一目惚れと言いますか…。お食事にお誘いして交際を申し込みました。」



なんちゃって…。



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