お姫様とお嬢様
会いたいけど会いたくない…。



複雑な気持ち…。



「ナツはいないよ。」

「えっ!?そんな…何も気にして…ないよ。」



完璧に声が上擦った。



動揺してしまう…。



「今どこにいるか知りたくない?」

「知り…たくない…。」

「じゃあ教えない。乃彩、帰ったらチビ達夜は寧音さんに頼んでくれる?」

「莉里姉は?」

「莉里は今日いないから。俺もナツの病院行くからさ。じゃあね。」



わざとらしく意味深な事を言うはぁ兄…。



ナツ君が病院?



「ナツ君に何かあったの!?」

「乃彩には関係ナイでしょ?それとも気になる?」

「なる!!教えて!!」

「オーバードーズだよ。多分酔っ払って帰って来てそのままわけわかんないうちにいっぱい飲んだんだろうね~。」



OD…。



何で…。



「ナツ君は!?大丈夫なの!?」

「知ってどうするの?」

「………。」

「ナツを苦しめるならもう会わないで。」



はぁ兄…。



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