マザー症候群

 「それが、男やないの」
 美波が首を左右に振った。
 「ほんなら、女かいな」
 「美波、いつからそんな趣味が」
 二人は顔を見合わせて驚いた。
 「違うの。違うのよ。波斗の彼女よ」
 「波斗君に彼女が出来たの」
 「波斗ちゃんもなかなかやるな」
 「それが、凄い彼女なのよ」
 美波は、あの女の赤くうごめくものを思い出して身震いをした。




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