マザー症候群
肉じゃが。
鯛のあら煮。
はまちの刺身。
ほうれん草のおひたし。
豆腐の味噌汁。
食卓には、波斗の大好物ばかりが並んでいる。
元来、波斗は魚には目が無い。
美波はそれを良く知っていて、しっかりと波斗の胃袋を掴んでいる。
「ご馳走だな。こんなにしてもらわなくて良かったのに」
波斗が話題を料理にふろうと思っていると。
「料理はどうなの、あの女は・・・」
「出来ないと思う」
「料理は大事よ。上手な人をもらわないと、一生の不覚よ」
料理の話題をしても、美波は彼女の話題に持って行く。
(あくまで彼女の話題がしたいのか。それなら・・・)
思い切って波斗が、例の件を話すことに。