高貴なる社長のストレートすぎる恋愛に辟易しています。
パスタを食べ終え、ランチについていた紅茶が届き、しばし一服する。

藤崎社長は紅茶を味わう姿に時間を忘れそうになる。

「責任って」

「今お話してもいいんですが、仕事にならないと思いますよ、つむぎさんは」

「……え」

「そうですね、業務が終了したときにでもお話しましょうか」

「は、はあ……」

「了承してくれると信じていますけどね」

藤崎社長はそういうと紅茶のカップを口につけながら、上目遣いでこちらをみている。

優雅で気品があるけれどどこか艶めいていてその視線に何も言い出せない自分がいる。

「時宗」

その呪縛を取り去るように上から藤崎社長より太い声が聞こえる。

声の主に視線を向けると、すらっとこれまた藤崎社長ぐらいの背の高さで白い長袖のシャツに首元には赤いバンダナ、黒いパンツに腰に黒いギャルソンエプロンをつけている男性がこちらへやってきた。

髪の毛は清潔感のある短髪の茶髪にあごひげが蓄えられ、やはり顔立ちが整っていてお店のなかを行き来するたびにあちらこちらの女性客の目が釘つげとなっていた。

グルメ雑誌でよく見かける顔。店長さんだ。

「よお、義政」

藤崎社長からさっとこちらに視線を送る。

藤崎社長同様、スタイルがよくモデルのようで同じく目を奪われそうになるのでごまかすように軽く会釈した。

「珍しいな、女の子連れて」

「ああ。いずれは彼女になる子だよ」

紅茶を飲みながら平然とした態度で藤崎社長は義政さんに話す。

……え、どういうことそれ。
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