ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
「面倒くせぇなぁー」

俺は部屋に戻るなり、一直線にバスルームに向かった。


「待って下さい!!拓真さん」

小陽が叫びながら走って来て、先にバスルームに飛び込んだ。


一緒に風呂入るのかと僅かな期待に胸を膨らます。


小陽は慌てた様子で浴槽の上のランドリーパイプに干していた洗濯物を取り込んでいた。



「何だ…洗濯物か・・・」

「すぐに片づけますから…待って下さい」

小陽は洗濯物を抱え込み、脱衣所のドラム式の洗濯機の上に置いて行った。


「落ちたぞ」


俺は小陽の落とした洗濯物を拾い上げた。


俺が拾い上げた洗濯物は小陽のピンク色のブラジャーだった。


カップの大きさに思わず頬が緩む。


「た、拓真さん!?返してください!!」

小陽は真っ赤な顔して奪い返そうと手を伸ばす。

「返すから…そう怒るな」

俺は素直に渡した。

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