ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
美桜の一時退院の許可が下り、俺達は結婚式を挙げた。

場所は栗原がお世話になった施設内にある古びた教会。

「樋口さん、美桜さんおめでとう」

忙しい総理と敦司君が控室に姿を見せた。

「総理・・・」

「濱部社長から訊いて、顔を見せに来ただけだ。挙式には参列できそうにないが、敦司が私の代わりに君達の式を最後まで見届ける」


「敦司君・・・」
敦司君は車椅子に座る美桜の足許に跪く。

「美桜さんのウエディングドレス姿、とっても素敵です」

「ありがとう。敦司君」

「私はこれで。敦司後は任せたぞ」

「はい、父上」

俺は出ていく総理を廊下まで追いかけた。


「今日はありがとうございました。総理」

「君がどうしているか心配だった。ゲンキそうで何よりだ。本日はおめでとう。心から祝福するよ」

「ありがとうございます。総理」

「夫人の元に行ってあげなさい」




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