ダイヤモンドウエディング~キスからはじまる永遠の愛~《完》
トイレに行こうと書斎を出るとリビングの煌々とした明かりが廊下に漏れていた。
リビングを覗くと小陽がソファに横になり、毛布に包まり眠っていた。

「何やってんだ?全く…風邪引くぞ」

俺は小陽を叩き起こした。

「あ…拓真さん・・・」

小陽は寝ぼけ眼で俺の顔を見る。すると瞳は涙で溢れた。

「泣くなよ・・・」

「だって・・・」


俺は隣に座り、泣く小陽を抱き締める。


現実から逃げても…それは自分自身をそして小陽を追い詰めるだけ。
やるだけのコトはやらないと言いワケも出来ない。


綺麗で聡明な妻。
俺達は前世から繋がっている。前世、俺達の間には子供が出来なかった。それは自分の責任だと思う小陽。
小陽は執拗に子供を欲しがるのはそのせいだと思う。
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