お嬢様と7人の男子
「退院おめでとう」
そう言われ花束が渡された
「ありがとう…」
「あぁ、君と話すのもこれで最後かぁ。なんか寂しいなぁ」
「いつ退院するんだ?」
「わかんない…ずっとこのままかもしれないし、もしかしたら明日かもしれないし」
「なんだよ。じゃあ遊びに来るよ」
「ほんとに!?嬉しい」
「/////別に…」
「ありがとう」
毎日俺は病院へ通った
あの人に会うために
学校の話や色々聞かした
そんな毎日が続いた
俺はいつの間にかその人に惹かれていた
だが、
愛梨との政略結婚が決まってしまった
「……俺さ結婚するんだ。まだだけど」
「え…。おめでとう!!よかったじゃん」
「いや、ただの政略結婚だし…… 」
「でも、結婚するんでしょ!?おめでたいよ」
「なんもわかってないよな…」
「なにが?」
「だから…お前のことがすきなんだよ!!!」
その人は顔が赤くなっていた
俺も顔が赤くなっていた
自分でもどうしてそんなことを言ってしまったか分からない
けど、すごく伝えたかった
「…気持ちは嬉しいよ。だけど私だけはダメだよ」
「な、なんでだよ」
「私といたって私はもうすぐいなくなるんだから」
「なんで、そんなわけないだろう」
「私…死ぬんだよ、もう寿命は長くないんだ」
「は?冗談だろ?あははは」
必死に願った冗談でありますようにと
必死で笑った
「冗談じゃないよ。だから、その相手の子とお幸せに!そっちの方がいいしね!」
「それでもかなわない、お前が好きなんだよ…」
俺はそう言って病室から出た