イケメン双子と、もれなく『腐』の付く残念女子と。
「お仕事? え、でも……なんで」
「ふふふ、それはナ・イ・ショ♪」
「ごめんな。小一時間ほどで戻れると思うけど、それまで服選んで待っててな。腹減ったり喉渇いたりしたら、スタッフに言え」
「そんな……わかった。待ってるから、なるべく早く帰ってきてね?」
双子は碧羽の科白に笑顔で頷くと、部屋で待機している女性スタッフに手で合図し、碧羽のことを任せる。そして碧羽に「また後で」と言って部屋を後にした。
「はあ……また置いて行かれた。放置プレイなのかな」
かなり違うと思うが、双子に五年も放置されていた碧羽からしてみれば、そう思うのも無理はなかった。
「よし、待ってるあいだ服選んでよ」
部屋を埋め尽くす洋服たちを見回した碧羽は、スタッフに「よろしくお願いします」とお辞儀をして、意気軒昂(いきけんこう)と服のなかへと向かってゆくのであった。
* * *
「よう、おふたりさん。久しぶりだな」
「ご無沙汰しております、茂上(もがみ)さん」
「お久しぶりです」
「久しく見ないうちに、えれえイケメンになったもんだな。まあ、おまえらチビんときから、可愛かったしな」