イケメン双子と、もれなく『腐』の付く残念女子と。
「ええ、大切な女の子がいます。僕らはその子を守るために、色々なことをがんばって来たんです」
凛が『色々』と言葉を濁す部分には、『すべからく女子とのお勉強』と当てはまる。胸を張って言い切る兄を横目に、漸が呆れの滲んだため息をつく。
「ほ~そうかそうか。おまえらも、イッチョマエにそんなこと言いだす歳になったか。じゃあ、その彼女がおまえらに夢中になるようなスチール、撮りまくってやるよ」
「「お願いします」」
今回ふたりが務めるスチールモデルのカットは、『atelier-TSUBAKI』が今春より展開したばかりの、ティーンズ層向けのブランド用スチール写真である。
『atelier-TSUBAKI』のタイアップとして、まだ試行錯誤を重ねている段階の新ブランドではあるが、ふたりの見目を以ってすれば大躍進の可能性大である。
双子と読者モデルの女の子が絡むショットは、ブランドのポスターとティーンズ向けファッション雑誌に掲載される予定だ。
『TSUBAKIブランド・双子の王子』などと、見出しも決まっていた。
「じゃあふたりとも、準備に取りかかってくれ」
茂上はふたりをスタイリストに委ね、撮影準備に取り掛かるのであった。