大好きなきみへ、あの約束をもう一度



「えーと、えっと?」


「文子……」



回答に明らか困ってるし……。

うん、ここは海斗たちに決めてもらった方が良さそう。


「逆に、どんな所がオススメですか?」


だから、質問をそのままお返しする事にした。



「そうだねぇ、海はどう?オーソドックスだと思うんだけど」


「いや尚先輩、それは……」


すると、私より先に海斗が口を開く。

海斗、もしかして私が水が怖いって言ったから……。



「海は、あの……」



案の定、文子まで言葉を濁しながら、海を断ろうとしてる。

でも、海斗は最初、私を海に誘ったんだよね。

もしかしたら、行きたかったのかもしれないし……。



「……海、いいんじゃないかな」


私が、中へ入らなきゃいいだけの話しだ。

別に、海が嫌いなわけじゃないし、眺めてるのが好きだったりする。


だから、私は2人を安心させるようにそう伝えた。


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