大好きなきみへ、あの約束をもう一度
「そういう問題じゃねーの、真夏の海は、変態がウヨウヨいんだかんな?」
「やー、湊も文ちゃんも水着姿が最高だね!写真でも撮っちゃおっかなぁー!」
すると、尚先輩がハイテンションでカメラを構え始める。
というか、尚先輩って、文子を文ちゃんって呼んでたんだ……。
そんな呑気なことを考えてると……。
「とにかく!!」
「わっ!」
ガシッと、海斗に肩を掴まれる。
何事かと思っていると、海斗の瞳が真剣だった。
え、どうしたの海斗……。
なんか、ものすごく焦ってる??
「あぁいう変態がいるから、気をつけろ!」
ビシッと海斗の指さす方向には尚先輩がいる。
仮にも先輩にって思ったけど……あぁ。
「へへへへっ、水着女子なんてレアだねぇ!」
納得、尚先輩は傍から見てもちょっとヤバイ。
完全に犯罪がかってる。
「……あはは……そういうことなら、喜んで」
私は素直に海斗からパーカーを借りることにした。