大好きなきみへ、あの約束をもう一度




「なんで、泣きそうな顔してたんだよ?」


「……え?」


私の隣に並んで、同じように海へと視線を向けていた海斗が、不意に尋ねてくる。


私が泣きそうなの、どうして分かったんだろう……。


驚いて、海斗の横顔を見上げると、海斗も私の方を見た。



「ハハッ、なんで分かったのって、顔だな」


「私、顔に出てた?」


「あぁ、最近はとくに分かりやすくなったな。無表情じゃなくなった、つーか……」



私に表情が戻ったのだとしたら。

きっとそれは、海斗たちのおかげだ。



「そっか……」


楽しいことを、素直に楽しいと思える。

みんなは、後悔と悲しみしか感じなかった私に、それを上回る喜びを教えてくれた。



『湊、私のことを話して』


「え……?」


すると、右隣にいる海斗とは反対の、私の左隣に早織がやってきてそう言った。


「湊、どうかしたか?」


「あ、ううん……えーと……」


私が急に声を上げたから、海斗も不思議がってる。


でも、私は早織から視線をそらせずにいた。

見たことないほど、真剣な瞳をしていたから。



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