大好きなきみへ、あの約束をもう一度
「海斗は……珍しいから私が気になるだけだよ」
「この気持ちが、そんな浅いもんじゃねーのくらい、自分で分かってる」
海斗の顔が、鼻先がぶつかりそうなほどに近づいた。
「っ、海斗……」
――ドキンッ、ドキンッ。
間近で重なる視線に、恥ずかしくて逃げ出したくて堪らないいのに……。
囚われたみたいに、目をそらせなくなった。
「この気持ちが、本当に本気のものなのか……まだ分かんねぇ。だからこそ、湊のことを知りたいって思うんだよ」
「なっ……ん、でっ」
恥ずかしくて、しどろもどろになる私の唇に、海斗の吐息がかかった。
顔に熱が集まり、ギュッと目をつぶると……。
「悪いな、や、やりすぎた」
――グイッ。
そんな海斗の声が聞こえると、海斗は私の頭を胸に引き寄せた。
やりすぎたって……。
えっと……どうして私、海斗に抱きしめられてるんだっけ??
ダメだ、心臓壊れそう。
さっきからドキドキして、息苦しい。
「でも、簡単に湊からは離れられねーの、この気持ち、ちゃんと伝わったか?」
海斗が、本気で私を心配してるのは……分かった。
だって、聞いてて恥ずかしくなるほどに、気持ちを伝えてくるから。
「…………っ」
だから、私は静かに頷く。
そして少しだけ、海斗から距離をとり、その顔を見上げた。
えっ……嘘っ。
「か、海斗……」
すると、驚くくらい海斗の顔も赤くて、私はつい声を上げてしまった。