エリート外科医の一途な求愛
「それに……頼んだのが俺じゃなくて各務先生だったら、夕食どころか一晩でも付き合うんじゃないの?」
眉間に深い皺を二本刻み、嫌らしくねっとりした言い方をする木山先生に、こめかみがピクッと痙攣するのを感じた。
「そういう勘繰りはやめてもらえませんか。お互いやり辛いです」
「だったら、たかだか食事に誘ったくらいで、ピリピリするなよ」
頭の中では『厄介だな』と思いながら、私は無言で溜め息をついた。
あれから医局でも何度か顔を合わせたけど、いつも大体他に人がいたせいか、わかりやすく絡んでくることはなかった。
それにホッとしていたし、そのうち時間が経てば風化していく……と楽観視していたけど、この人、私が思う以上にクズだったみたい。
目線を横に逃がして黙り込む私を覗き込みながら、木山先生はニヤッと笑った。
「仁科さんの為に言ってるんだよ、俺は。ウチの医局で今後も秘書の仕事するなら、各務先生じゃなく俺に気に入られた方がやりやすいだろうから」
「……は?」
なんだかねちっこい言い方に、私は目線を上げて木山先生を睨み付けた。
彼は大袈裟に肩を竦めると、『お~怖』と揶揄するような口笛を吹く。
「もしかして、まだ各務先生を追い出すとかバカなこと考えてるんですか」
くだらない、と言い捨てながら呆れて溜め息をついて見せると、何故だか彼は強気に微笑んだ。
眉間に深い皺を二本刻み、嫌らしくねっとりした言い方をする木山先生に、こめかみがピクッと痙攣するのを感じた。
「そういう勘繰りはやめてもらえませんか。お互いやり辛いです」
「だったら、たかだか食事に誘ったくらいで、ピリピリするなよ」
頭の中では『厄介だな』と思いながら、私は無言で溜め息をついた。
あれから医局でも何度か顔を合わせたけど、いつも大体他に人がいたせいか、わかりやすく絡んでくることはなかった。
それにホッとしていたし、そのうち時間が経てば風化していく……と楽観視していたけど、この人、私が思う以上にクズだったみたい。
目線を横に逃がして黙り込む私を覗き込みながら、木山先生はニヤッと笑った。
「仁科さんの為に言ってるんだよ、俺は。ウチの医局で今後も秘書の仕事するなら、各務先生じゃなく俺に気に入られた方がやりやすいだろうから」
「……は?」
なんだかねちっこい言い方に、私は目線を上げて木山先生を睨み付けた。
彼は大袈裟に肩を竦めると、『お~怖』と揶揄するような口笛を吹く。
「もしかして、まだ各務先生を追い出すとかバカなこと考えてるんですか」
くだらない、と言い捨てながら呆れて溜め息をついて見せると、何故だか彼は強気に微笑んだ。