エリート外科医の一途な求愛
「葉月、俺と一緒に来い」
「えっ……」
『プライベート』の宣言はあっても、各務先生は何も気にすることなく木山先生の前で私を名前で呼んだ。
そしてそのまま、強い力で私を引っ張って先に歩き出す。
「えっ、ちょっと……!」
まるでこの間の夜みたいに足が縺れそうになりながら、各務先生の後を小走りで追い掛ける。
とは言え、『仕事』を理由にしてきた木山先生を置き去りにするのも気になって、私は何度か後ろを振り返った。
けれど。
「葉月。余所見するな」
どこか拗ねたような不機嫌な一言。
見上げた横顔はあまりに見慣れなくて、私もそれ以上抵抗するのを躊躇してしまう。
ホテルのエントランスを離れ、立体駐車場に足を踏み入れた途端、各務先生は大きく肩で息をついて、突然ピタリと足を止めた。
それまでずっと小走りだった私は、勢い余ってその背中に激突してしまう。
「せ、先生……?」
思わず額に手を当てながら、そっと各務先生の横顔を見上げる。
そして思わず大きく息をのみ、そのまま呼吸するのを忘れてしまいそうになった。
「各務、せんせ……?」
「あ~……なんで俺、こんなバカなことしてんだろ……」
各務先生は消え入りそうな声でそう呟きながら、大きな手で顔を覆い隠していた。
おかげで表情はわからないけれど、耳が赤く染まってるのは夕陽が射してるせいではないと思う。
「えっ……」
『プライベート』の宣言はあっても、各務先生は何も気にすることなく木山先生の前で私を名前で呼んだ。
そしてそのまま、強い力で私を引っ張って先に歩き出す。
「えっ、ちょっと……!」
まるでこの間の夜みたいに足が縺れそうになりながら、各務先生の後を小走りで追い掛ける。
とは言え、『仕事』を理由にしてきた木山先生を置き去りにするのも気になって、私は何度か後ろを振り返った。
けれど。
「葉月。余所見するな」
どこか拗ねたような不機嫌な一言。
見上げた横顔はあまりに見慣れなくて、私もそれ以上抵抗するのを躊躇してしまう。
ホテルのエントランスを離れ、立体駐車場に足を踏み入れた途端、各務先生は大きく肩で息をついて、突然ピタリと足を止めた。
それまでずっと小走りだった私は、勢い余ってその背中に激突してしまう。
「せ、先生……?」
思わず額に手を当てながら、そっと各務先生の横顔を見上げる。
そして思わず大きく息をのみ、そのまま呼吸するのを忘れてしまいそうになった。
「各務、せんせ……?」
「あ~……なんで俺、こんなバカなことしてんだろ……」
各務先生は消え入りそうな声でそう呟きながら、大きな手で顔を覆い隠していた。
おかげで表情はわからないけれど、耳が赤く染まってるのは夕陽が射してるせいではないと思う。