イジワル上司に甘く捕獲されました
「美羽?
ごめん、今、移動中で」

「あ、ごめんなさい。
車だよね、切るね」

「いいよ、今、とめたから。
真央ちゃんは?
元気だった?」

「うん、すごく元気でホッとした。
翔くんが送ってくれたから助かったし……ありがとう、真央を心配してくれて」

私がお礼を言うと電話ごしに潤さんは楽しそうに笑って。

「いや、こちらこそ、色々チャンスをくれてありがとう、って言っておいて」

「チャンス?
何?」

「言えばわかるよ。
夕方には戻るから、挨拶に行くよ」

そう言って潤さんは電話を切った。

「……仲良しになったのね」

ハッと振り替えると後ろにはニヤニヤ顔の真央の姿。

「び、ビックリしたっ。
あれ、真央、翔くんは?」

「もう帰ったよ。
荷物も受け取ったし。
それより、今の電話。
瀬尾さんだよね?
ふーん、報告は受けてたけど本当に付き合ってるんだね、美羽ちゃん」

相変わらずニヤニヤしながら美羽が私の頬をつつく。

「な、何……」

「なぁんでも。
時差とか課題とかあってなかなか美羽ちゃんの話が聞けなかったから、今からたくさん話して聞きたいんだよね~」

「え、う、ウン」

「片付けながらでもいい?
瀬尾さんにお土産も買ってきたしっ」

何だかウキウキしている真央。

「何か嬉しそうね、真央……」

「そりゃそうよ、だって美羽ちゃんが幸せそうだし。
私の予感は的中したし」

手を動かしながら真央が言う。

「そう言えば潤さんもチャンスがどうって……ちょっと二人とも私に何か隠してない?」

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