イジワル上司に甘く捕獲されました
「隠してないよ、やあね。
私は瀬尾さんに美羽ちゃんをお願いしたでしょ?
週末はご飯を一緒にって。
それがチャンス、なの。
美羽ちゃんが瀬尾さんに惹かれてることはわかっていたし、瀬尾さんも美羽ちゃんが気になって仕方ないみたいだったから。
翔への態度もそうだけど。
でも何だか二人ともお互いの気持ちに気付いていないみたいで、中学生の恋みたいだし。
もどかしいから、二人きりで会う機会をとりあえずたくさん作っちゃえって思ったの」

悪びれもせずペロっと舌を出す真央に私は真っ赤になる。

「……な、な、っ、真央っ」

「良かったでしょ?
結果オーライだよ、美羽ちゃん」

「そ、そうかもしれないけどっ」

妹にお膳立てしてもらうなんて……しかも瀬尾さんは気付いて乗ってたみたいだし。

……わかっていなかったのは私だけで情けないやら恥ずかしいやら……。

「来週のクリスマス、私は翔の家に行くから、美羽ちゃんはこの部屋で瀬尾さんとパーティでもいいからね。
あ、でも瀬尾さんの部屋に行くかな?」

満面の笑みを浮かべる真央。

「……!」

「もう、何真っ赤になってんの、美羽ちゃん。
異性と付き合うの初めてでもないんだし。
瀬尾さんと甘い夜を過ごしてね、パクっと食べられちゃえ!」

本気とも冗談ともつかないことを平気で口にする真央。

「な、何で……」

「だって美羽ちゃんの短い報告から推察すると、まだ食べられてなさそうだから」

ガックリと項垂れる私。

どうして我が妹はこうも指摘が鋭いのか……。
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