イジワル上司に甘く捕獲されました
「では、峰岸さん、これからよろしくお願いしまーすっ」
ガヤガヤとざわめく店内には美味しそうな匂いが漂う。
峰岸さんが正式に着任して初めての金曜日。
今日は峰岸さんの札幌支店あげての歓迎会だ。
私の歓迎会を開催してくれた場所と同じいつものお店で賑やかに始まった。
今日は潤さんも最初から参加していて、二階の掘炬燵のお座敷は札幌支店の人が溢れている。
峰岸さんは主役なだけあって、以前の私のように皆に挨拶をしたり、お酌をしたりしているけれど、私よりもずっと様になっている。
「懐かしいわねぇ、美羽ちゃんの歓迎会を思い出すわ」
「……言わないでください、金子さん……」
自分の醜態を思い出して落ち込む私に。
「大丈夫、美羽ちゃんはどんな状態でも可愛いから」
何が大丈夫なのかわからないけれど、輝く笑顔を携えて相変わらずの桔梗さん。
「だから、何で私達女子のところに桔梗さんがいるんですか?
あっちで皆川さんや瀬尾さんと話してきてくださいよっ」
藤井さんに一喝される桔梗さん。
「やだよ、だって潤に今日仕事押し付けたから、絶対文句言われるし。
アイツ怒ると恐いんだよ、目が」
「相変わらずね、桔梗くん」
ハッキリと澄んだ声が響いた。
「峰岸」
「金子さん、藤井さん、橘さん、これからどうぞよろしくお願いしますね」
ニッコリと魅力的な笑顔で桔梗さんの隣、私の向い側に腰を下ろす峰岸さん。
「あ、いえっ、こちらこそお願いします。
藤井です。
桔梗さんの部下になります」
「桔梗くんの?
……大変でしょ」
綺麗な眉をひそめる峰岸さん。
「そうなんですよ、でも莉歩ちゃんはすごくシッカリ者なんですよ。
金子です、よろしくお願いします」
「……橘です。
よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げる私。
ジッと凝視されている気がするのは気のせいだろうか。
ガヤガヤとざわめく店内には美味しそうな匂いが漂う。
峰岸さんが正式に着任して初めての金曜日。
今日は峰岸さんの札幌支店あげての歓迎会だ。
私の歓迎会を開催してくれた場所と同じいつものお店で賑やかに始まった。
今日は潤さんも最初から参加していて、二階の掘炬燵のお座敷は札幌支店の人が溢れている。
峰岸さんは主役なだけあって、以前の私のように皆に挨拶をしたり、お酌をしたりしているけれど、私よりもずっと様になっている。
「懐かしいわねぇ、美羽ちゃんの歓迎会を思い出すわ」
「……言わないでください、金子さん……」
自分の醜態を思い出して落ち込む私に。
「大丈夫、美羽ちゃんはどんな状態でも可愛いから」
何が大丈夫なのかわからないけれど、輝く笑顔を携えて相変わらずの桔梗さん。
「だから、何で私達女子のところに桔梗さんがいるんですか?
あっちで皆川さんや瀬尾さんと話してきてくださいよっ」
藤井さんに一喝される桔梗さん。
「やだよ、だって潤に今日仕事押し付けたから、絶対文句言われるし。
アイツ怒ると恐いんだよ、目が」
「相変わらずね、桔梗くん」
ハッキリと澄んだ声が響いた。
「峰岸」
「金子さん、藤井さん、橘さん、これからどうぞよろしくお願いしますね」
ニッコリと魅力的な笑顔で桔梗さんの隣、私の向い側に腰を下ろす峰岸さん。
「あ、いえっ、こちらこそお願いします。
藤井です。
桔梗さんの部下になります」
「桔梗くんの?
……大変でしょ」
綺麗な眉をひそめる峰岸さん。
「そうなんですよ、でも莉歩ちゃんはすごくシッカリ者なんですよ。
金子です、よろしくお願いします」
「……橘です。
よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げる私。
ジッと凝視されている気がするのは気のせいだろうか。