イジワル上司に甘く捕獲されました
声の主は綺麗な女性だった。
何処かの会社の制服に黒い上品なフリルが付いた日傘とベージュの長財布を手にしていて。
暑さの中でも乱れていない完璧なメイクと肩までの緩やかに巻かれた明るい茶色の髪。
足元は、素足にヒールの無いサンダルを履いている私とは対照的に、十センチはあろうかというヒールの高いオープントゥサンダルを優雅に履きこなしている。
「……佐野さん、ですよね。
こんにちは」
スッと会社で見せる表情に変わった瀬尾さんがその女性に挨拶をする。
「わあ、私の名前、覚えていてくださったんですか?
嬉しいです。
今からランチなんですか?
残念、私達、今食べ終わったところなんですよ。
今日は……お休みなんですよね?
ご自宅、もしかしてお近くなんですか?」
よく見ると佐野さん、と呼ばれた女性の後ろに、これまた綺麗な女性が立っていた。
マスカラバッチリの長い睫毛で瀬尾さんを見つめる佐野さん。
「いえ、今日は休日出勤をしていまして。
今、交替で昼食をとっているんです」
営業スマイルを崩さない瀬尾さん。
「そうなんですかぁ、じゃあ、お隣の方も……」
チラッと私を見る佐野さんに。
「ええ。
私の部下の橘です。
橘、こちら佐野さん。
当社の大事なお取引先の方だ」
突然紹介されて私は慌てて頭を下げる。
「お、お世話になっております。
橘と申します」
「部下の方だったんですね。
イヤだ、私、てっきり休日にお二人だからデートかと思っちゃったんですよ~」
声に更に甘さを乗せて話を続けようとする佐野さん。
何処かの会社の制服に黒い上品なフリルが付いた日傘とベージュの長財布を手にしていて。
暑さの中でも乱れていない完璧なメイクと肩までの緩やかに巻かれた明るい茶色の髪。
足元は、素足にヒールの無いサンダルを履いている私とは対照的に、十センチはあろうかというヒールの高いオープントゥサンダルを優雅に履きこなしている。
「……佐野さん、ですよね。
こんにちは」
スッと会社で見せる表情に変わった瀬尾さんがその女性に挨拶をする。
「わあ、私の名前、覚えていてくださったんですか?
嬉しいです。
今からランチなんですか?
残念、私達、今食べ終わったところなんですよ。
今日は……お休みなんですよね?
ご自宅、もしかしてお近くなんですか?」
よく見ると佐野さん、と呼ばれた女性の後ろに、これまた綺麗な女性が立っていた。
マスカラバッチリの長い睫毛で瀬尾さんを見つめる佐野さん。
「いえ、今日は休日出勤をしていまして。
今、交替で昼食をとっているんです」
営業スマイルを崩さない瀬尾さん。
「そうなんですかぁ、じゃあ、お隣の方も……」
チラッと私を見る佐野さんに。
「ええ。
私の部下の橘です。
橘、こちら佐野さん。
当社の大事なお取引先の方だ」
突然紹介されて私は慌てて頭を下げる。
「お、お世話になっております。
橘と申します」
「部下の方だったんですね。
イヤだ、私、てっきり休日にお二人だからデートかと思っちゃったんですよ~」
声に更に甘さを乗せて話を続けようとする佐野さん。