ある日、ビルの中、王子様に囚われました。


朝食を終えると、エレベーターホールで新澤さんが待っていた。
彼はエレベーターの受付係と誘導スタッフの方に何かを説明していた。

「じゃ、二人を借りるけど君は社長室に居てね」

二人に分厚いファイルを渡すと、エレベーター内ではソレを読みながら何か打ち合わせをしている様子だった。

「お昼は、社長と一緒に取れると思うので、社長室に迎えに行くまで待っててください」

「はい。今日は昨日よりもっと仕事できるように頑張ります」

「誰も来ないと思いますが、今日は誰も入れなくて良いですからね」

「……?」

エレベーターが開いて三人が下りる頃には、普段見たこともない引き締った顔だった。



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