なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
***
「あはははは!!!!」
「茉莉【まり】。笑いすぎ」
次の日。
私は同じクラスの親友、茉莉【マリ】に昨日あった出来事の経緯についてひと通り話した。
まぁ、こうやって笑われるのは目に見えていた事だから、話すつもりなんてサラサラなかったんだけど……。
「なーるほどね!だからあんた朝から学校中の注目の的なんだ!」
そう。
朝、学校に登校してくるなり私に刺さる視線・視線・視線。
「ほら!あの人が長瀬を黙らせたっていう…!」とヒソヒソ声で噂をしながら好奇の目で見てくる生徒達。
更には、「あの人実はヤクザの娘らしいよ…!」と、とんでもない尾ひれはひれが付く始末。
そのただならぬ様子に気が付いた茉莉に問い詰められ、今に至る…というわけだ。
「いやーでもビックリ。まさか咲希があの長瀬に説教かますとかさぁ!だってあの長瀬でしょ?夜な夜な悪い仲間達と遊び回ってるって噂のあの長瀬でしょ?1個下のくせにうちの学年の悪いヤツらボッコボコにしたとかで、ついこの間まで停学くらってたっていう、あ・の!長瀬でしょ?」
私の席の前の席に座り、箱から取り出したポッキーを顔の前でブンブン振り回しながら、奴の知りたくもない悪の所業をつらつらと説明し出す茉莉に、私の脳みそは全くついていけない。