なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
どうやら長瀬という男。
私が知らないだけで、この学校ではずいぶんと名の知れた生徒らしい。
もちろん悪い意味で…だ。
そう言えば、1年の山下さんでさえ知っている様子だったもんな…。
長瀬を見るなり、青い顔で怯えた様子の山下さんを思い出す。
「そんなヤツの頭引っ叩いて、更に胸倉掴んで説教とか……ぶくくくっ…あんた最高…!」
茉莉は、ポッキーを持つ手はそのままに、彼女のトレードマークの大きなお団子ヘアーを小刻みに揺らしながら、顔を俯けて笑いを堪えている。
こいつ…人の気も知らないで……。
茉莉をじと目で睨み付けると、私は大きなため息をつき、机の上に突っ伏した。
「本当どうかしてた。あまりにタイムリーにガムなんか吐かれたもんだから、間違って変なスイッチが入っちゃった。もう絶対あんな事しない。絶対あんなのと関わらない。私は残りわずかの高校生活、何事もなくひっそりと過ごすんだから」
気を引き締めるんだ咲希!
昨日の一件で、悪目立ちをしてしまった事実はもう消す事は出来ないだろう。
もうそれは致し方ない。
自分が招いた結果だ。