なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
まぁ、いいんだけど!
別にそれでも構わないんだけど!
むしろ、私にとっては好都合のはずだ!
………だけど………。
そんなことを考えていると浅木くんが大きなため息を漏らす。
「あーあ…。先輩って結構残酷ですよね。これを俺に言わせますかね。俺にとって、敵に塩を送るようなもんなんですけど」
「え?え??」
浅木くんの言っている意味がいまいち理解できなくて目を瞬かせていると、浅木くんがふっと眉尻を下げて笑った。
「どう見たって、アイツは先輩にベタ惚れじゃないですか。俺、あんなに余裕がないアイツ初めて見ましたよ。先輩に手こずってるあいつ見てると笑えてきます。昔のアイツなら絶対そんなことなかったから…」
長瀬が?
余裕ない?
そんな風に見えないけど…。
「だからかな。俺、少し焦ってます。先輩が、アイツのものになっちゃうんじゃないかって…」
「浅木くん……」
「アイツだけには、先輩を渡したくない」
浅木くんの手が、私の手を取り包み込む。
長瀬の手と違って、傷一つない綺麗な手。
「俺…先輩のことがずっと好きでした。美化委員になって、初めて先輩を見た時からずっと」