下手くそな恋を泣きながら




嫌われるのが恐い。

確かにそうなんだ。


嫌われるのが恐くて自分から連絡ができない。

もしかしたら先生の方から・・・なんて都合の良いことを期待しながら携帯ばかり意識してこの数日、期待しても無意味だと知りながら凹んでる私がいた。



「あれ?部長今日もそのワイシャツですか?

ちゃんと洗ってますー?」

「失礼な。洗ってるに決まってるだろ?」

「ここ最近、そればかり着てますよね。もしかして彼女さんからのプレゼントですか?」

「あのなー。俺なんか冷やかしてどうすんだよ。」


後ろから聞こえてくる笑い声に、仕事をする手を止めて振り返ると、女性社員と楽しそうにお喋りをしている部長の姿があった。


仕事中に私語なんて珍しい。

彼女がいるくせに他の女と楽しげにお喋りしてるなんて最低。


私がプレゼントをあげた時なんか、ちらりとも私を見なかったくせに。


なんだか、もやもやした気分で仕事を再開。


でも、ふと気が付いて、もう一度振り返って部長の姿をよく見ると・・・

部長は私がプレゼントしたワイシャツを着ていた。


「着てくれてたんだ・・・」

それを見た瞬間、もやもやした気分が晴れて、今度は急に楽しくなってきて

鼻歌でも歌いたい気分。



「なんかご機嫌そうだけど、そこミスしてるの分かってる?」

隣の席からの佳苗先輩のご指摘も、すんなり受けいれられますっっ!!



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