下手くそな恋を泣きながら
「いいかい?面倒見が良い男には2つのパターンがあるんだ。
一つは、俺のように、彩葉を本当に可愛いと思って接してるパターンと・・・」
言葉の途中だと言うのに、喋るのをやめて部長を見て笑う春坂先生。
可愛い。その言葉が嬉しくて、思わず照れてしまう。
部長はなんとなく不機嫌そうに「とろくさいからやってあげてるだけだ。」と、呟いた。
それなら、前者のパターンの方が嬉しいに決まってる。
春坂先生の優しくて甘い言葉が、私を幸せにしてくれるから・・・
まだ伝えてもいなければ、知るよしもない先生の気持ちに期待をしてしまう私がいる。
バカだって笑ってくれて構わない。
先生とまたこうして会えたことに、運命を感じてしまう。
何度も、大好きって・・・再確認させられてしまう。
「熱いからな。舌を火傷しないように気を付けろよ」と、私の前に御碗を置いた部長に「保護者かよ」と、すかさず先生の突っ込みがはいる。
そんな二人の姿を見て
知りもしない二人の子供時代を想像しては、面白くてついついニヤけてしまう。
話も徐々に盛り上がり、私も久しぶりのお酒に心地よく酔いが回ってきたころ、春坂先生が思い出したように大きめの紙袋を部長に差し出した。