下手くそな恋を泣きながら




「また、連れてきてくれますか?」

「森山が来たいと言えばいつだって。」




今日交わした約束が


未来に繋がりを感じる約束だと

その時の私は気付きもしなかった。



ただ、その時求めた答えを部長がくれた。

それだけで幸せだった。


部長に″恋人″がいることを知っていたのに

私は無邪気すぎたのかもしれない。

あまりにも部長が

・・・優しくしてくれるから。

その優しさを素直に真っ直ぐに受け止めていた。





これから訪れる迷い道さえ知ることもなく。


どんなことが訪れてもきっと

部長がそばにいてくれるなんて

自分に都合の良く甘えていたのかもしれない。


恋人でもない

私達の繋いだ手が繋がったままなわけがない。





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