【完】BLACK JOKER -元姫VS現姫-
気づいてたって、何に?
そう首をかしげるわたしに、また優しく微笑む音ちゃん。
「ふたりで話したとき、ひのちゃんわたしに言ったよね?
『綺世のことそんなに好きなの?』って」
「っ、」
いま思い出すと恥ずかしいんですけどそのセリフ……!
みんなの前で言わないで欲しかった……!と落ち着かないのはわたしだけらしく、みんなは黙って彼女の話を聞いていて。
「女の勘なのかな。
あれ聞かれた瞬間に、「あ、この子綺世のこと好きだ」って気づいたよ」
わたしに敵意むき出しだもんー、と。
音ちゃんはくちびるをとがらせるけど、正直無意識だった分顔に出てたならめちゃくちゃ恥ずかしい。隠してたつもりなのに、音ちゃんには最初から気づかれてたってこと?
本当に恥ずかしい、と一度落ち着いていたのにじりじり熱を帯びてくる頬。
そんなわたしと裏腹に、あっけらかんとしている音ちゃんは。
「わたしと綺世の関係教えてあげよっか」
「……うん」
「わたしと綺世。……ただのいとこだよ?」
え、と固まったわたしはたぶん、相当間抜けな顔をしていたと思う。……いとこ?
それって万理もじゃなかったっけ、と彼女の隣にいる彼を見ていたら、その肩に手を置いた音ちゃんが万理と距離を近づけてにっこり。
「だってわたし、万理の妹だもん」
「………」
妹?……え、妹?
音ちゃんってわたしと同い年よね?万理って双子なの?