藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)

私が断るのには、勿体ない人だった。

でも私が好きなのは、藤沢先生だ。
曖昧の気持ちだと失礼だし。

「分かった。でも、もし悩みがあったら
いつでも相談に乗るから
その時は、俺を頼ってくれたら嬉しい」

「ありがとうございます」

断ったのに、優しくしてくれる。

いい人だなぁ……。

頭を下げると病棟に戻った。
すると何やら看護師達が騒いでいた。

あら?どうしたのかしら?

「あの……どうかしたのですか?」

「あ、三宅さん。
それが、今度難しいオペがあるみたいなんだけど
そこにアメリカから凄い腕のいい女医さんが
来るみたいよ?」

1人の仲のいい看護師さんに教えてもらう。

アメリカから女医さんが!?

「それが。聞いた話だと
藤沢先生のお見合い相手なんですって」

えっ!?

藤沢先生のお見合い……?まさか。
そんなの聞いていない……。

私と付き合いだしたばかりなのに。

「えっ?それって本当ですか!?」

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