藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)
それでも
一緒に居たいと思う相手なんだ。
私は、先生の手を握り返した。
離したくない……この人のそばに居たい。
交差点に差し掛かると私と藤沢先生は、
青になるまで待っていた。
周りにも数人。
信号が赤から青になると皆が渡ろうとする。
すると先生の色鉛筆が入ったケースが落ちた。
「あ、落ちましたよ……景介さん」
私は、慌ててそれを拾った。
「悪い……」
藤沢先生も一緒に拾ってくれる。
あと青色の色鉛筆を拾うだけだったが
信号がチカチカと点灯する。
あ、急がなくちゃあ……。
青色の色鉛筆を拾おうとした。
その時だった。
1台の車が凄いスピード違反で曲がって現れる。
えっ……?
乱暴運転をした車が
すぐ目の前まで向かってきた。
「百花。危ない!?」