姫、私は誓います。
「待ってくれ!・・・もし、もしそれが本当なら!・・・縁があれば俺を愛してくれるのか・・・?」

「んー、ううん。恋愛した事無いからどの気持ちが恋人に向ける愛なのかわかんないよ」

「なぜだ。お前の歳なら恋の一つや二つしていて良いはずだろう?」

「物心付いた時にはランバートと一緒にいたからね。霊体以外の人ってあなたたちが初めてなの。それに霊体の皆は家族としか思えなかったしね」

そりゃあ霊体の家族と恋をしろという方が間違っているか。新しい霊体が来たとしてもランバートの餌になるだろうし、ランバートの周りにいる友人だ。きっと若くて40過ぎから変わっていない奴らだろう。そう思うのも無理はないか。

「ただ、あなたなら何となく愛せる気がする。恋かどうかは分からないけどね」
< 187 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop