姫、私は誓います。
「ランバートに気を使ってるの?あの人がちゃんと私を愛してくれた以上、次亡くなったら生きられない事くらいあの人だって分かっているわ。だから代わりに守ってくれる人を探しているんじゃない」

「それとこれとは別だろ。俺の知っているあいつは平気で無理をするから」

そこまで言うと、彼女は少し怒ったような表情で割り込んできた。

「あの人がどうやってあなたたちと関わって来たのか知らないけど、自分が無理をしてでも幸せになって欲しいってランバートも願っているの。だからあなたも自分に正直にならないともっと顔向け出来なくなるんじゃないの?」

確かにそうだ。そんな事は分かっている。でも、愛すという感情はその人の人生を大きく変えてしまうほどひどく苦しい感情だ。彼女が甘く考えている訳ではない事は分かっているが、簡単には決められないさ。
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