姫、私は誓います。

あいつなら姫を幸せにしてくれる。悔しいけどあいつは俺より何倍も良い人で何十倍も姫を愛している。あいつはこの世界の中で一番姫を愛し幸せにしてくれる。きっと俺よりもずっと姫を笑顔にしてくれる。

「姫、ティータイムの用意、してきますね。・・・そばにいてやれ」

本当は俺がそばにいてやりたかった。俺の手で彼女の不安を取り除いてやりたかった。でも、彼女が求めているのは遠慮していようとラークペイだ。俺でも他の兵士でも無い、ラークペイなんだ。俺の出る幕なんてこの状況には無い。
俺は彼女が好きだ。でも、彼女は彼が好きだ。いつか俺も愛してほしいとは思わないけれど、せめて好きな人の相手が信頼のできる友人であったらと思う。信頼できる彼が彼女の隣にいてくれれば、俺は安心して二人を応援できるだろう。二人の思いが変わらずに結ばれるように願いながら、俺は彼にそう呟いてから他の兵士と部屋を出た。俺の本当の願いは彼女が俺の恋人になってくれる事。