姫、私は誓います。
「ルーク!・・・」

きっとラークペイだって鈍感じゃない。俺が姫の事を好きだというくらい気付いているだろう。だから、他の兵士と部屋を出ようとした時に名前を呼んだんだ。本当にそれで良いのか、と。
お前は何も知らないからそんな事を思えるんだ。好きな人とただの仲の良い兵士に告白されれば絶対に好きな人を選ぶだろう。それならせめて応援したい。彼女が自然に俺を好きになってくれるまで、彼女の後ろ楯になりたい。
無理だと分かって諦められるのが恋というのであれば、きっとこの恋は恋じゃない。俺は無理だと分かっていても諦められず、彼女の恋を応援して手助けをしている。例えその恋を早く終わらせて自分の事を見てほしいと思っているにしろ、彼女への恋は恋ではなくなる。自分の独占欲とか欲しいと思った物は全て手に入れたいという自己中心的な考えとかが無いわけではない。俺のこの思いは恋ではなく愛である気がする。でも、恋人同士がするような愛じゃなくて一方的な愛だ。
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