街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー
━━それからビールを二杯だけ飲み、二次会はあっという間に終わった。
俺、そんな遅く来たのか?
「大翔も行くよな!?」
そして解散しつつ、三次会に行くやつらを智樹が集めていた。
「俺は明日仕事だからパス。」
「えぇ!!
仁科ちゃんは!?」
「んー、私も明日早いからごめんね。」
「えぇー!!!」
……うるせぇ。
本当に酔うと一段とうるさくなるよな、こいつ。
「じゃな、智樹。」
とりあえずうるさいこいつから逃れるためにもう店からでた。
捕まったらぜってぇ帰してもらえない。
あいつはそういうやつだ。
「心優も行こうぜ」
「あ、うん。
じゃあね、智樹。呼んでくれてありがとね。」
と、心優も可憐に智樹を交わして店を出た。
「タクシー拾うか。」
「そだね。じゃあ駅かな。
大翔もタクシー?」
「俺は電車だわ!
金がないんでね。」
「はは、変わらないなぁ。」